気持ちを書くブログ

写真撮影、コンピュータが好きです。あと本とゲーム。落語も好き。おしゃべりも好き。

できっこないこと

こんばんは。

室賀いまりと言います。

今日は少し人生を振り返ってみようと思います。

僕が4才の頃、母親に連れられてスケートリンクへと行った。

僕がぼんやりとスケートリンクを眺めてると、目の前を4才年上の兄がアイスホッケーのスケート靴を履いて駆け抜けていった。

僕はそのスピードに憧れた。

すぐに母親に、「僕もスケートをやる!」と駄々をこねた。

スケート靴を履いて、ぴょこぴょこ歩く僕の背中を、母親と父親がかわるがわるに後ろから見守ってくれた。

気がついたら僕は小学生になり、同年代の誰よりも上手く滑ることができた。

クラブチームでキャプテンも務めることになって、嬉しかった。

あの頃、憧れた兄のようにスイスイと滑れることがただ嬉しかった。

僕が12才の頃、兄はアメリカの高校へ進学をした。

英語がペラペラに話せるわけでもないのに16才の男の子が一人でアメリカに行くなんてすごいと思った。

僕もいつかアメリカへ行きたいと思った。

でも、そんな大それたことが自分にできるとは思わなかった。

二月って英語で書けなかったし。

僕が17才の時、思春期の男の子らしく彼女が欲しいと思った。

でも、そんなものができるわけがないと思っていた。

バレンタインにチョコレートをもらったこともないし、顔だってイケメンでもなければ、優しくもないし、洋服もオシャレじゃないし、髪型もダサいし、別段運動や勉強が飛び抜けているわけでもなかった。

だから、ツイッターで「リア充爆発しろ」とか投稿していた。

でも、欲しくて欲しくてたまらなかった。

多分、女の子が好きだったんじゃなくて、単に彼女がいるというステータスが欲しかった。

だから、頑張って女の子に話しかけてみた。

初めはキモいキモいって拒否られた。

ワックスをコンビニで買って頭につけてみたりもした。

ただのベチョベチョのぺったんこ頭になった。

洋服も母親が買ってくるものとか兄のお下がりとかじゃなくて自分で買ってみたりした。

そうこうして暫くの時間が経ち、気づいたら女の子とメアドを交換したり、mixiで友達になったりしていた(時代を感じる)。

そして、18歳の時にようやく彼女ができた。

嬉しかった。嬉しくて嬉しくてたまらなかった。

以前は彼女なんてできるわけがないと思っていたけれど、ひとつひとつ、頑張ってみればできるもんなんだと自信になった。

僕が21才の時、バイクの免許を取ることにした。

友達にバイクの免許持っているよと伝えると、大概驚かれる。

別にそんなに大変でもないよと伝えると、「乗って見たい気もするけれど怖くて自分じゃあとてもできない」と言われる。

僕も実際そう思っていた。

両親は共にバイク乗りで、若い時は二人でツーリングに行ったりしていたらしい。

だからこそ、二人ともバイクの楽しさも危険さも知っているから、息子たちにはバイクは危ないよと伝えていた。

だから誰もバイクに乗ろうとは思わなかったらしい。

でも、父親が楽しそうにバイク整備をする様や、バイク乗りがエッセイでいかにバイクが車とは違った爽快さがあるかを語っているのを読んだりしたら、自分でも乗ってみたくなった。

実際にバイクに乗った感想は「最高」の二文字だった。

確かに車とはまるで違う。

なんと言い表したらいいのかわからないけれど、車は部屋ごと移動している感じで、バイクは自分が加速している感じと言ったらいいだろうか。

ともかく、バイクは楽しかった。

「バイクに乗ると人生が変わる」とか言っちゃう人の気持ちがわかった。

僕が22才の時、アメリカに留学に行くことになった。

英語も全然喋れないし、コミュ力が高いわけでもないけれど、ともかく海外で生活がしてみたかった。

そんなこと、自分なんかにできるものかとおもっていたけれど、やってみたら意外とできた。

初めはてんやわんやだったし、何度も言葉が通じなくて困って泣きそうにもなったし、独りぼっちで寂しくて日本に帰りたくなることもあったけど、無事に友達もできたし、授業も楽しめるようになった。

アイスホッケー、彼女、バイク、アメリカ留学。

なんだよそんなこと簡単にできるよって鼻で笑う人もいるかもしれない。

でも、これらのことは僕が思い返す限りで、僕にとってはとても大きな挑戦だった。

初めはそんなことできるわけがないと思っていた。

できるわけがないっていうのは、可能か不可能かって意味ではない。

やるかやらないかってことだ。

これらのこと、どれだって誰にでも"できる"ことだけど、じゃあ"やるか"となるかというとそうでもないと思う。

僕も同じだった。

そりゃ、やらなきゃ殺すぞって言われたらやるけれども、どっちでもいいよって言われたら「じゃあ怖いしいいや」ってなるなと思っていた。

人生ってそういうものばかりだと思う。

やればできる、でも、「じゃあやる?」って言われたら「いいです」って断ってしまう。

やる気になるっていう第一歩が一番大変なんだと思う。

今後の人生でも、今の僕が「そんなことできっこない」と思ってしまうことがたくさん出てくると思う。

そんな不安に襲われたときに、昔もそう思ったことを何度も覆してきたんだよと教えてあげたい。

そう思って、ここに記録しておきます。

この文章が僕以外の誰かも勇気づけられたら幸いです。

ここまで読んでくれてありがとうございます。