気持ちを書くブログ

写真撮影、コンピュータが好きです。あと本とゲーム。落語も好き。おしゃべりも好き。

AV女優とセックスした話

はじめに

こんにちは、ねおらるです。今日は少し珍しい体験をした話をしてみようと思う。今回はガッツリ下ネタ満載なので、未成年と女の子は読まないでください。

Sさんで抜いていた話

男なら誰でもAVをみてシコったことがあると思う。そして、誰にでもお気に入りのAV女優の一人か二人ぐらいはいるもんだと思う。当時、僕も人と変わらずそんな風に色んなAVを観て漁っていた。僕にはその中でも気になっているAV女優が一人いた。名前がないと話しづらいけれど、名前を出すわけには行かないのでSさんと呼ぶことにする。Sさんは明日花キララとか上原亜衣とかほど有名でもないけれど、テレビなどのメディアにもちょくちょく出ていたし、単体の作品も数多く出していたから、それなりに有名な女優さんだと思う。僕は高校生の頃に彼女の美しい顔に魅入られて、何度も彼女でオナニーをしていた、何を血迷ったのか、彼女の顔写真をスマホの待ち受けにしていた時期もあった。不意にスマホの待ち受けを友達にみられたときに「誰これ?観たことないけどアイドル?それとも彼女?」などと聞かれると、AV女優だとは言えずに照れ隠しに「そう。彼女」などと答えていた。僕は彼女のことをオナペットとしてしかみていなかった。無料動画を漁ることもやめて、彼女のビデオをオンラインで購入したりするほどいれこんでいた。僕がSさんを知ったのは高校生の頃で、ど田舎の一高校生であった僕がSさんと接点を持つことは当然なかった。

大学生の時

それから数年が経って、大学生になり、僕は田舎から上京した。何もかもが輝いてみえた。電車に乗っているってことだけで喜んでいた。「僕は今東京で電車に乗っている。」それだけの事実にもわくわくして胸が躍った。東京にいれば何かが変わるんじゃないかと思った。実際、東京に出てからの生活は地元にいた頃よりも別格に楽しかった。彼女ができて、セックスっていうものを覚えて、僕は調子に乗っていた。AVを見る頻度も落ちていった。彼女のいる男なら分かってもらえると思うけれど、セックスとオナニーは少し別ものだと思う。彼女と半同棲していて、ほとんど毎日セックスができると言ってもたまにはオナニーがしたくなった。僕は時々、一人の時にオナニーをした。またその時の流行りの女優さんを漁ってぬいていた。そしてふと、高校生の頃に買ったSさんのビデオを思い出した。僕は久しぶりに某サイトにログインして購入履歴を確認した。Sさんの動画がストリーミングで観れた。久しぶりにみるSさんはやっぱり綺麗だった。抜き終わって謎の達成感を得る。床に転がって天井を見つめる。賢者タイムには二種類あると思う。謎の後悔というか倦怠感を抱くもの、そしてやたらと幸せな気持ちになるもの。その時は後者だった。そして、こんなにお世話になっているんだからまた新しい作品でも買おうかなと思ってSさんをネットで検索することにした。そしたら、2ちゃんねるの彼女のスレがあった。他人のSさんに対する評価が気になったのでそのスレをざっと目で追っていた。そしたら、彼女の実名が載っていた。誰かが特定したらしい。AV女優としての名前はなんと言うかとてもキラキラしたいかにもアイドルって感じの名前だったけれど、本名は姓も名もその辺にいそうな名前だった。でも、ネットの情報だし、そこまで信憑性のあるものでもないと思った。しかし、下の名前が初恋の女の子と同じだったのもあって、どういうわけかそのガセネタのフルネームを僕は覚えてしまっていた。

短期留学とFacebook

それから、また数年が経った。僕は短期でアメリカに留学へ行くことになった。それで、それまではLINEとTwitterしか使っていなかったけれどアメリカ人は気軽な連絡先交換にFacebookを使うと聞いたので(今ではInstagramの方が一般的)Facebookのアプリを入れることにした。Facebookは高校とか大学とかの学歴とか顔写真とか多くのことがオープンなので確かにTwiterとかよりも匿名性が低くて信頼性が高いなと思った。アメリカ留学はとても楽しかった。一ヶ月半という短期の言語学習の留学だったからほとんど遊びみたいなもので。申し訳程度の授業が終わったら毎日友達(もちろん一緒にいった日本人)と遊んで回っていた。夜には。ホームステイファミリーの家のWi-FiをかりてまたSさんの動画をみて抜いていた。そしたら、またあのガセネタのフルネームが思い浮かんだ。ふと僕は、ダメ元でFacebookでその名前を検索してみた。そしたらヒットした。Sさんと思しき女の子の写真のアイコンがでてきた。それは海外の広大な大地に通じる一本の長い長い道路の前で大の字でポージングしている写真だった。なりすましだったら拾い画のもっと綺麗なのを使いそうだし、顔のアップの写真とかじゃないところが妙にリアルで僕は好奇心から友達申請を送ってみた。しかし、彼女からの友達申請の承諾はなかった。留学で小忙しかったのもあるし、そもそも当時彼女もいた僕はそのアカウントとどうこうしてやろうという考えもなかった。それに、高校生の頃からずっとスクリーンの向こうで生きる彼女をみてきたし、彼女は僕にとっては高嶺の花を通り越して雲の上の住人だったし、単純に「もしかしたら本物かもしれないSさんのプライベートのアカウント」に接触を試みてみるというだけでドキドキしてそれだけで満足していた。

長期留学へ、そして初めてのやりとり

この話は長くなりすぎるので端折るけれど、なんやかんやあって僕は日本の大学を止めることにした。退学届をだして、アメリカの大学に入り直して頑張ることにした。それまではそこそこの大学でそこそこ優秀な成績を納めて結婚相手としては優良株だったのにそれを捨てた僕に呆れて、彼女は僕の元から去っていった。一人になった僕はまた高校生のころみたいにAVだけで性処理をすることになった。またSさんの情報を見てみようとTwitter みてみた。そしたらなんとSさんは引退していた。Twitterでは何万というフォロワーから彼女の引退ツイートに何百という感謝と惜しみの言葉が送られていた。ああ、これでもう彼女の新しい作品はみれないのかと思うととても悲しくなった。そしてそのTwitterの人気ぶりを見て、改めて彼女が殿上人であることを思い知ったような気がする。僕はまたFacebookをチェックした。相変わらず友達申請は認証されていなかった。しかし、メッセンジャーアプリを見てみると意外な事実に気づいた。最近利用していないので今はよくわからないけれど、Facebookは友達同士ではなくても個人チャットを送れることがわかった。僕はダメ元でその偽物か本物かもわからないアカウントにメッセージを送ってみた。特に捻った文章でもなかった。「こんばんは。初めまして。綺麗な方だなと思って、よかったら話してみたいと思ってついメッセージ送ってしまいました。」確かこんな感じだったと思う。もう全てのSNSを消してしまったのでよく確認はできないけれど。当然、返信は無かった。アメリカでの生活は孤独だ。住み慣れたコミュニティを離れるのはとても辛い。地元を好きであればあるほどに辛い。だから多くの人は頻繁に日本の家族や恋人、友達と連絡をとる。それでも寂しさは紛らわせるものでもない。根が真面目な僕は、日本にいる友達と電話しているときですら心の声に「せっかくアメリカにきているのに日本人とやりとりばかりするな」と責め立てられてストレスを感じる。僕は寂しかった。そしたら、スマホが鳴った。Facebookからの通知だ。なんとSさんだった。彼女から返信がきた。「こんばんは。メッセージありがとう。よかったらよろしくお願いします!」とメッセージがきた。僕は有頂天になった。偽物かもしれないという考えは吹き飛んで盲目になってしまった。とにかく何度も一方的にお世話になった女優Sさんからメッセージがきたということが嬉しくてたまらなかった。僕はそっけない短文ではなく、それでいて気持ち悪い長文でもない、フラットで返信しやすいけれど彼女を引きつけるオリジナリティのある文章を捻り出して何度も推敲して送った。また数日後に彼女から返信がきた。僕は彼女がAV女優だと知っているということは隠して接した。あくまでFacebookで偶然見つけた可愛い子にアタックする男の子を装った。僕はプロフィールに思いっきり顔写真を載せていたし、彼女に僕の個人情報は筒抜けだった。今考えると、彼女がなりすましだったらとても危ない気がする。けれど、彼女がAmazonギフトを寄越せだのこここのサイトに登録してくれだのいってくることは一切なかった。僕は彼女と文通のようなものをしていた。昨今では、ラインで一言二言の短文を素早く何度もやりとりするっていう同期式のやりとりが主流だけど、僕とSさんは短い手紙ぐらいの長めのメッセージを数日にわけてやりとりをした。それで、彼女がAVをやめてからはカナダでワーキングホリデーをやっていることがわかった。僕も同じく海外で英語に悪戦苦闘している身だったので、同じ目標に向かう共同体みたいな仲間意識が生まれて、英語の話でもりあがったりした。ワーホリの彼女よりも、大学に通う僕の方が英語のレベルは高かったので時々彼女のわからないポイントを教えたりしていた。日本では実家は千葉にあることとか、日本に帰ってからの仕事のあてとか個人的なことも彼女は教えてくれた。この時にはもうこのアカウントが偽物だと疑うことはなくなっていた。

日本へ一時帰国

冬に日本へ一時帰国することになった時、僕はSさんにそのことを伝えた。そうすると、彼女もちょうどカナダでのワーホリを終えて日本に帰るところだということがわかった。僕はダメ元で「時間あったらお昼でも食べに行きませんか?」と送ってみた。夕ご飯とかお酒を飲みに行こうにすると下心が丸出しだと思ったからとりあえず会ってみたかった僕は昼ごはんを提案した。彼女とあわよくばヤリたいという思いよりも、とにかく会いたいと思っていた。下心を出して嫌われるぐらいなら彼女に会えるそれだけで十分だと本気で思った。翌日、彼女から返信がきた。「ええ!予定があったら是非行きましょう〜!」とのことだった。僕も馬鹿ではないので、女の子が予定が合えば会おうとか行けたら行くとかいった時はNOだってことはわかっていた。でも、それでもへこたれずに押して押して押しまくるのが男だと思った。だから、僕は強気に予定を提示してみることにした。何日から何日までなら東京にいるので僕は会えますと伝えた。そしたらなんと、「○日なら行けそうです」と返信がきた。心臓がバクバクした。もしかしたら何度も一人でベッドの中で夢見たSさんに会えるかもしれない。男子諸君、想像してみてほしい。今晩、スマホ越しにみる絶世の美女を。彼女と会えるんだ。これが男の夢ってやつじゃないか。しかし、現実はそこまで甘くなかった。それから、日本に帰り、彼女とあう予定の日が迫ってきた。僕のドキドキは日に日に高まっていった。そして、予定日の前日の夜、彼女からメッセージが来た。「ごめんなさい、やっぱり明日厳しそうです」やっぱりかと僕は思った。まあ、でも夢はみさせてもらったよと思った。僕の心はそこでぽっきり折れてしまって、「そうですか。じゃあ、また暇があったら連絡してください」と送った。まあ、そりゃそうだろうよと言う思いで僕は東京をぶらついた。元々は渋谷であう予定だったけれど、電車にのってふらふらと有楽町へ向かった。どういうわけか僕は有楽町が好きだった。渋谷とか原宿は人も多いし怪しいキャッチも多いし苦手だった。その日は彼女と会う予定しかなかったし、東京には帰る家もないので僕は泊めてくれる友達の仕事が終わるまでぶらぶらと時間を潰していた。銀座の方まで歩いて、本屋に入って本をジャケ買いして、手ごろなカフェに入って読書をしていた。クリスマスも終わって、年末の日本は、せわしないようなぼんやりしたような不思議な空気感だった。日はすっかり沈んで銀座の街はキラキラと人工的な光で包まれていた。そしたら、またスマホが鳴った。Sさんからだった。「急用が思ったより早く終わったので、夕ご飯なら一緒に食べれそうですけど、まだ会えますか?」このメッセージを受け取った瞬間は僕の人生の幸福なシーンランキング上位入賞間違いなしの瞬間だ。周りも憚らずに僕は静かなカフェで一人立ち上がりガッツポーズをして「よっしゃー!」と叫んだ。でも、東京って街は不思議だ。意外と周りの人は「なんだこいつ」って目線を一瞬向けはするもののすぐに我関せずって空気に戻る。僕はそのカフェを一目散に飛び出しながら返信した。どこに向かえばいいのかもわからないのにとにかく駅に向かって僕は走った。おかげでさっき買ったばかりの本をカフェに置いてきてしまった。でもそんなのもうどうでもよかった。「もちろんです!どこに向かえばいいですか?」

Sさんは実在するのか

待たせてしまったのが申し訳ないからとSさんから僕のいる場所に来てくれるということだったので僕は有楽町駅で待つことにした。改札をでて広間に出たところを階段で降ったところにあるフードコートに繋がる小さな地下空間のベンチに腰掛けて彼女を待った。少し寒かったけれどそんなことはどうでもよかった。僕は初めは嬉々として待っていた。しかし、だんだんと怖くなってきた。本当に彼女がやってくるだろうか。本当は壮大な誰かのいたずらで、どこぞの男がやってきて笑われるんじゃないかとか、AVの裏側のギャングみたいな人たちが出てきて脅されるんじゃないかとか、実は美人局なんじゃないかとか急にそれまで閉じ込めていた不安が飛び出してきた。このまま会わない方がいいんじゃないかと思った。しかし、それは彼女も同じだと思った。もし、本当に彼女が本物だったとしたら、女の子の方がよっぽどそういう恐怖を感じているはずだと思った。それでも勇気を振り絞って、こんなどこぞの得体のしれない男にあってくれるというんだから、万が一、それが本物だとしたらその気持ちを裏切るということになる。それだけはダメだと思って、もはや喜びなのか不安なのかわけのわからない緊張に包まれて彼女を待った。大学の合否発表なんかよりもよっぽど緊張をした。せめて誰かにこのことは事前に伝えておくべきだったかなと後悔し始めた時、横から声をかけられた。「〇〇くん?だよね?」僕はビクっとして横を振り向いた。口元までしていたマフラーを片手で首元までおろす。Sさん?なのかな?と思った。彼女は長い茶髪にマスクをしてクリーム色のトレンチコートに身を包んで小さな黒い手持ちカバンを抱えていた。彼女の第一印象は「思ったよりも小さい」と言うことだった。スクリーンを通してみている人たちってどういうわけか大人ってイメージがあって自分よりも大きな存在として認識していたので、実際にみたSさんはとても可愛らしくて僕が見下ろす身長だった。「は、はい」と答えたけれど声は上ずってしまった。焦って立ち上がって、僕は「お願いします!」と頭を深々とさげて握手を求めた。今思い出しても意味がわからない。まるで急に告白したみたいな感じだ。Sさんは落ち着いた様子で、「ええと、よくわかんないけど、よろしく。」と笑って握手してくれた。だんだんと正気にもどった僕は「とりあえず、ご飯でも行きましょうか」と提案をした。提案はしたもののその後の考えはまったく浮かばなかった。心臓がバクバク高鳴っている。頭に必要以上の血液が送られすぎて、クラクラしてくる。これが夢なんじゃないかすら考えられてくる。とりあえずフードコートの方へ歩いて行く。Sさんはこんな庶民的なお店で食べるんだろうかと不安になって尋ねる。「こんなところで大丈夫ですか?もっとお洒落なレストランとか行きますか?」とそんな所知ってもいないのに提案してみる。「全然大丈夫だよ!私をなんだと思ってるの。お腹すいちゃったし近場に入ろうよ」と笑ってくれた。比較的すいていたイタリアンのお店の前で数分まって入り二人席に向かい合って腰をおろす。お水が運ばれてきて、はじめてSさんがマスクを取った。何度も繰り返しビデオでみた顔がそこにあった。Sさんは実在していた。僕はなんだかわからないけれどホロホロと涙がでてきてしまった。それをなんとか目を擦ってやり過ごす。Sさんは綺麗だった。僕はその日、世界一美味しいボンゴレスパゲッティを食べた。

夕飯後

僕には彼女はいたけれど、ラブホテルにいったことがなかった。だから、どの部屋がお好みかとか休憩か宿泊かとか言われてもわけもわからなかった。というか、そう。僕はラブホテルにいった。Sさんと。実際に会ったSさんはお淑やかでお喋りではなかった。ご飯を食べながらは、僕がいろいろと尋ねて話を引き出す形になった。「カナダはどうでしたか」とか「今日はお仕事だったんですか」とか。とにかく、前職については尋ねないようにしていた。尋ねて「実はAV女優なの」とぶっちゃけられても、うまいことすっとぼけて初めて知ったようなふりをすることが僕にはできそうになかった。だから、こんなことになるとは思っていなかった。ご飯を食べ終わった僕たちは店を出た。彼女と会えただけで大満足だった僕は、彼女を駅まで送ろうとした。すると彼女が今夜の宿泊場所はどうするつもりなのかと尋ねてきた。僕はどきっとした。普通の会話なのか、それとも誘っているのかとかどきまぎしてしまった。しかし、本当のことをいいたくなかった。本当は友達の家に泊まる予定だったけれど、その友達は女の子だったので女の子の家に泊まるとSさんに伝えたくなかった。だから、僕はホテルに泊まりますと嘘をついた。そしたら、もう予約してあるのかと追求してくるので予約はしてないといった。そしたら、じゃあ一緒に探してあげると言ってスマホを取り出した。僕はもうどうしていいかさっぱりわからなくて、言われるがままに僕は彼女に従っていた。そして彼女がそこまでタクシーで送ってくれると言い出した。それは流石に悪いですよと押し問答をしていたけれど、お昼から夜まで待たせてしまったからそのお詫びがしたいと言われた。そして、タクシーに乗ってきてみたところが完全にラブホ街だった。これはもはや、そういうことかと僕は再びドキドキし始めた。すると彼女が「ねえ、〇〇くん」と言って言い淀んだ。僕は彼女の顔をみて固まった。彼女は「M.R」(芸名をM.Rとします)とSさんのAV女優としての芸名を言った。僕は露骨にギクっとした。彼女は僕が知っていることを知っていたみたいだ。

入室

「やっぱり知ってた?」 僕は決まりが悪そうな顔をしてはいと小さく答えた。 「そっかー。残念。」 「何がですか。」 「んー。」 そういってSさんは黙ってしまった。路地で二人で足元のアスファルトを見つめる。ビル風がびゅうびゅうと吹いて寒い。 「ごめんなさい。」と僕は何かを謝った。彼女からの返事はない。

「とりあえず、寒いから入ろっか。」 そういって彼女は慣れた様子でラブホテルに入店した。Sさんは急に人が変わったように素っ気なくなってしまった。僕は何もわからず何かの罪悪感に包まれて、ただただ彼女の後ろについていった。彼女は部屋に入るなりすぐにシャワーを浴び始めた。僕は一人で大きなベッドの上に腰を下ろして座っていた。非日常が過ぎてもう脳が容量オーバーだった。どうしたらいいんだろう。彼女はシャワーを浴びてバスローブ姿でてきた。シャンプーのいい匂いがする。すると、彼女はパチリパチリと順番に照明を消し始めた。「え、え、」と戸惑う僕をよそにライトはベッドの上のもの一つだけになった。彼女は僕をベッドに押し倒した。 「え、僕もシャワー浴びてきます」

「なんで?」

「だってSさんは浴びてるのに」

「Sさん?M.Rじゃなくて?」

「えと....」

「知ってたんでしょ?」

「はい...。いやでしたか?」

「いやじゃないけどさ。やっぱなーって感じ。」

「最初のきっかけはそうでした。でも、Sさんと文通みたいにやり取りしているうちに、普通に友達みたいな気持ちを抱いてきました。だから、僕の中でSさんとM.Rさんのイメージがぐちゃぐちゃになっちゃって。いつか言おうと思っていたんですけど、騙すみたいなになってごめんなさい。」

「やっぱり、シャワー浴びてきて。」

「わかりました。」

ここから先はただの官能小説になるのでカットします。僕はこの後Sさんとセックスしました。別に至って普通のセックスでした。電気も消したし、AVみたいにSさんが過剰に喘ぐこともなかったし、変態プレイもしませんでした。事後以降は、どのSさんの作品を購入したかとかを話して楽しく打ち解けてお話ししました。その後、僕はまた別件でいろいろと抱え込むことがあってFacebookを含めたSNSを消してしまったのでSさんとの連絡手段も途絶えてしまいました。今回のことを通して思ったのは、以外と世界は狭いってことでした。スクリーンの向こう側の人間だとか高嶺の花だとか思っていても、そう思っているのは男全員で、それでびびって声をかけない育児なしばかりだってことです。僕は別段イケメンでもないし、びっくりするほどの金持ちでもないし、彼女と出会えたのは単純にビビらず根気よくアタックしたからだと思います。もちろん、大いに運がよかったとは思いますが。とんでもない長文になってしまったけれど、ここまで前文よんでくれた人ありがとう。そして、正確にはこのタイトルは「元AV女優とセックスした話」なのにタイトル詐欺してすいません。ではまた。